2015年10月 9日

秋田大学 平成26年度決算に係り不適切な会計処理

秋田大学では、
平成26年度決算に係り不適切な会計処理があったようです。

(秋田大学/2015.10.08)(一部抜粋)

平成26年度決算に係る不適切な会計処理について(お詫び)

 本学では、平成26年度の決算を確定し、財務諸表を平成27年6月24日に文部科学省に提出しました。その後、文部科学省とのやり取りの中で改めて財務諸表を確認したところ、奨学寄附金の収益化手続に関する疑問点が判明し、本学では奨学寄附金に関わる処理について検証した結果、不適切な処理が発見されるに至りました。学長として本件を重く受け止め、深く責任を感じており、地域の皆様、学生及び教職員に対して深くお詫び申し上げます。
 本学では、不適切な処理に至る経緯も含めて解明するため、平成27年9月10日に調査委員会の設置を決定し、調査を依頼しました。その調査委員会の調査結果は次のとおりです。

【調査結果】

1.判明した事実
 秋田大学では、平成26年度決算に際し、寄附金債務として計上されていた19億5,035万円の内、7億2,243万円を手続きを経ることなく寄附金収益へ振替えるという処理が行われ、経常損失並びに当期総損失を同振替額だけ少なく表示し、同時に寄附金債務を同額だけ少なく表示する不適切な会計処理が行われた。

2.事案発生の原因分析
 不適切な会計処理の発案者は、財務担当理事であった。財務担当理事は、財務部門のトップであり会計に関する最高責任者の立場にあったため、職員レベルでの牽制が及ばなかった。一方、他の役員は、会計に関する専門的知識がないことから、その処理の判断を財務担当理事に任せていた。また、理事の業務遂行に関し、チェックする立場である監事についても、必ずしも情報の共有が十分ではなく、問題の存在の認識も十分ではなかったと推測され、監査機能が十分発揮できていなかったと思われる。
 今回の問題は、財務担当理事が誤解を招きやすい表現によって学長等に説明をし、その誤解の上に機関決定がなされていたことにあるが、一方、説明を受けた学長、理事、部局長等も、正しく理解せずに承認したことは決裁権者として問題があった。大学の財務、経理に携わる役職員であれば、今回の会計処理がどのような影響を及ぼすこととなるかを理解できたであろうが、他の役員、教員及び職員に正確に理解してもらうためには、相当噛み砕いた説明が無ければ正しく理解することができなかったと思われる。
 国立大学法人会計基準を十分認識して、説明者は説明する相手が意図を正しく理解できる様に丁寧に説明する必要がある。...(略)...

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