2005年10月29日

熊本大学 個人情報等の紛失

熊本大学の医学部付属病院で個人情報の紛失が発生したようです。

(熊本大学/2005.10.27)

学生が保持していた個人情報等の紛失について

本学医学部において、学生が臨床実習用に使用していたパソコン及び学生教育に用いていた資料等を紛失する事態が発生しました。患者様、ご家族の皆様にご迷惑をおかけしましたことを心からお詫び申し上げますとともに、以下のとおり概要の報告を申し上げます。

1.学生が紛失したものは、私用のノートパソコン1台、学生教育用の資料である患者名簿延べ130人分、要約された診療情報延べ12人分、実習レポート4人分で、患者様の実数53人分となります。所轄警察署へは紛失確認後、25日(火)未明に遺失物届を当該学生が提出いたしました。

2.紛失の経緯は次のとおりです。
学生は、10月21日(金)夜、附属病院内学生用控室に自身のバッグ(教科書、パソコン及び学生教育用の資料等を収納)を置いたまま退室しました。当学生は、10月22日(土)午後戻ったところ、自身のバッグが無いことに
気付き、調査しましたが、発見できませんでした。

3.学生は、10月24日(月)に医学系学務係に紛失した旨の連絡を行い、同様の内容を指導教員に連絡し、指導教員より個人情報保護担当者へ報告が行われました。

4.当学生の所持していた個人情報は次のとおりです。
パソコン内のデータは2 人分、その内容は、(1)患者イニシャル、(2)性別、(3)年齢、(4)診療情報の要約等であり、パソコンにはログイン用のパスワード設定を行っていませんでした。

学生教育用の資料の内容は、以下のとおりです。
(1)患者名簿(診療科名、氏名、病名(英語表記)、入院日、退院日が記載された
延べ130人分)
(2)要約された診療情報(延べ12人分)
(3)実習レポート(4人分)
なお、いづれも住所、電話番号は含まれておりません。

5.該当の患者様53名の方々には既に、紛失した個人情報の内容と紛失の経緯等について事情を説明すると共にお詫びを申し上げております。

6.当紛失の件については、関係省庁へ直ちに状況報告及び対策等について、報告を行うこととしております。

7.現在、他の学生に配布している同種の教育資料は、回収いたします。

今後、学生教育用の資料については、(1)患者名簿は配布しない。(2)個人情報を含む診療情報は配布しない。(3)実習レポート作成については、個人情報を記載しない。
また、パソコンに適切なセキュリティ対策を施し、学生及び教員に教育を徹底するなど、個人情報の管理及び漏洩防止策を講じ、個人情報の保護管理の徹底について努める所存です。

学長の所見というものもありました。↓

患者個人情報の紛失について

この度、本学医学部学生が、教材として使用し保持していた患者様の情報を紛失し、患者様及びご家族の皆様に大変なご迷惑をお掛けしたことを心からお詫び申し上げます。
本学では、個人情報保護法施行に際し、個人情報保護方針及び学内規則等を制定し、全学として、個人情報の保護体制の確立を図ってきました。
また、教職員に対して全学及び各部局において研修等を開催し、個人情報に関する意識の高揚を図りその啓発を行うとともに、教員を通じて、学生に対しても指導を行ってまいりましたが、このような事態に至ったことは、誠に痛恨の極みであります。
このような事態が発生したことを真摯に受け止め、今後、再発防止に努めるとともに、更なる、教職員及び学生の個人情報の保護に関する意識改革を行う所存でございます。

個人情報保護法の施行後、なにかと多い漏洩のニュース。
この法律が施行されたから、いろいろと公表され、私たちも事実をしることができていますが、法律施行前にもおくの漏洩があったのではないかと思いますが、どうでしょう???

[関連サイト]
熊本大学
熊本大学医学部附属病院

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