北海道大学 鈴木章名誉教授がノーベル化学賞受賞
北海道大学の鈴木章名誉教授がノーベル化学賞を受賞しました。
(北海道大学/2010.10.06)(一部抜粋)スウェーデン王立科学アカデミーは10月6日、2010年のノーベル化学賞を鈴木章北海道大学名誉教授に授与すると発表しました。
鈴木章先生は、昭和5(1930)年9月12日、北海道鵡川町でお生まれになりました。昭和35(1960)年北海道大学理学研究科博士課程を修了後、昭和36(1961)年同工学部合成化学工学科助教授、昭和48(1973)年同応用化学科教授に昇任され、平成6(1994)年停年退官、北海道大学名誉教授となっております。その後平成6(1994)年から岡山理科大学教授、平成7(1995)年から平成14(2002)年まで倉敷芸術科学大学教授を務められ、先生のライフワークでありますホウ素化学の研究を展開されました。この間、昭和38(1963)年から2年間H. C. Brown研究室(米国Purdue大学)博士研究員として、有機ホウ素化合物の合成と利用に関する研究に従事、帰国後この分野をさらに発展させ世界をリードする多くの卓越した業績を挙げております。中でも昭和54(1979)年に報告されたパラジウム触媒を用いる有機ホウ素化合物のクロスカップリング反応は有機合成化学のみならず、触媒化学や材料科学などの広い分野に多大な影響を及ぼした御研究であり、今回の受賞理由となった"Suzuki coupling反応"として広く世界的に認知される新たな研究分野を開拓されました。反応は広範な一般性と実用性を有しており、医薬品を含む数々の生理活性天然物合成に利用されております。