鹿児島大学 「鹿児島大学歯学部における卒業判定の誤りに関する報告書」
鹿児島大学では、
歯学部における平成17年度及び平成20年度卒業試験判定に誤りがあり、誤りにより卒業できなかった学生が留年したという事態があったのですが、この件についての調査報告書が公開されています。
(鹿児島大学/2010.03.17)(一部抜粋)「鹿児島大学歯学部における卒業判定の誤りに関する報告書」ついて
このたび,本学歯学部における卒業判定の誤りについての報告書ができあがりましたので,ご報告いたします。このことにつきましては,昨年8月27日に報道発表をしてご報告しておりましたが,大学が最も厳正に行うべき卒業判定において,このような事態を引き起こしたことについて,あらためて,遡及して卒業と判定された卒業生,保護者の方々に深くお詫び申し上げます。
本学としましては,再びこのような事態が発生しないよう最重要課題として取り組み,学長を本部長とする対策本部を設置し,その下に置いた歯学部生支援チームにおいて,本事案についての綿密な調査・検証を行いました。その結果をとりまとめ,報告書として公表するものです。//検証結果概要//
1.平成20年度の卒業判定の誤りにより,5人の学生が遡及して卒業しましたが,この時の誤りは,表計算ソフトの操作ミス及びずさんなチェック体制のほかに,正答率30%未満の問題36問すべてを採点対象から削除すべきところを,そのうちの7問を教授会の審議を経ずに採点対象に含めていたことに起因します。
2.平成17年度については,誤ったデータを基に教授会資料が作成され,卒業判定が行われていたことによります。しかし,誤ったデータシート以外に正しいデータシートも存在していました。なぜ2つのデータシートが存在するかを解明することはできませんでした。
3.新たに判明した平成19年度の判定誤りについては,本人以外の受験者によるマークシートの受験番号のマークミスを原因とした得点集計ミスによるものでした。
このほかにも,卒業判定に影響はなかったものの,毎年度表計算ソフトの操作ミス等があったことが判明しました。短時間に1人で作業したことにより,ずさんな処理が行われており,更に,担当教員を過度に信頼して疑わなかったために,教授会等による組織的なチェック機能が働いていなかったことが判明しました。
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[関連サイト(当サイト過去記事)]
・鹿児島大学 卒業試験判定に誤り→留年