国立大学協会 運営費交付金の削減案に対し緊急アピール
国立大学協会は、
政府部内において運営費交付金の削減案が検討されていることから、これに対して緊急アピールをだしています。
(国立大学協会/2008.07.23)(抜粋)概算要求基準における国立大学法人運営費交付金の削減幅を3%とする方向の検討について(緊急アピール)
国立大学は、これまで、我が国における知の創造拠点として高度人材育成の中核機能を果たすとともに、高度な学術研究や科学技術の振興を担い、国力の源泉としての役割を担ってきました。
しかしながら、国立大学法人の財政的基盤である運営費交付金は、骨太方針2006 に基づき、毎年△1%の適用を受け、削減され続けており、各法人では各々が懸命の経営努力により対応しているものの、その努力も限界に近づきつつあります。
それにもかかわらず、最近、政府部内において、来年度概算要求基準における運営費交付金や私学助成費の削減幅を3%とする方向で検討が行われていると仄聞しています。
そのような運営費交付金等の大幅かつ唐突な削減が行われれば、教育の質を保つことは難しくなり、さらには一部国立大学の経営が破綻することとなります。また、地域における医師等の人材育成機能が低下するだけでなく、学問分野を問わず、基礎研究や萌芽的な研究の芽を潰すなど、これまで積み上げてきた国の高等教育施策とその成果を根底から崩壊させることとなります。こうした結果を招来するならば、「教育振興基本計画」や「留学生30万人計画」等の実施に支障が生ずることも明らかです。
つきましては、国立大学運営費交付金の大幅削減に強く反対するとともに、その確保・充実を求めます。