東京工業大学 緑が丘1 号館レトロフィット
財団法人日本産業デザイン振興会は、
2007年度のグッドデザイン賞受賞結果を2007.10.01に発表しました。
そのなかで、東京工業大学の緑が丘1号館レトロフィットが、
グッドデザイン賞「ベスト15」に選ばれております。
(財団法人日本産業デザイン振興会)(一部抜粋)2007 年度グッドデザインBEST15
東京工業大学緑が丘1号館レトロフィット//概要//
1967年に建てられた校舎の耐震補強改修工事である。緑が丘1号館の耐震補強工事に伴い、教育・研究の場の質を高めるべく、耐震性能のみならず光・熱環境も含めたさまざまな方面からエンジニアリングのアイデアを統合して全く新しいファサードが完成した。下層部の柱の炭素繊維巻き工事以外ほとんどの工事を外部からのみ行うことができるように設計を進めた。既存のコンクリート製庇の樋型形状を利用し、極力元のサッシュを活かすため、庇の外側へ制震ブレースを設けることを考えた。そこでまず庇内に鉄骨梁を載せ、スタッド、配筋,モルタルで既存躯体と構造的に一体化した後、エネルギー吸収型のアンボンドブレースを設置した。//デザイナーのコメント//
耐震補強と聞くと「達していない性能を補完する」というような消極的なイメージがあるが、もちろん外観も含めて、建築の性能が一新するような積極的な改修とすることがキャンパス全体にも活力を与えうるものと考えた。少子化社会での大学の将来を見据えたキャンパス計画と学校建築の魅力つくりが今後の独立法人化した国立大学の大きな課題であると感じている。
[関連サイト]
・Good Design Award 2007