2007年9月19日

金沢工業大学 学生4名が「大麻取締法違反容疑」で逮捕

金沢工業大学では、
学生4名が「大麻取締法違反容疑」で逮捕されたことについて、
経緯と取組みを同大学のサイト上で学長名で報告しております。

なお、現役学生4名のほかに、卒業生1名、退学生1名も逮捕されております。


(金沢工業大学/2007.09.04)(抜粋)

本学学生の大麻不法所持事件に関する学長報告

8月13日(月)からの報道でご存じのとおり、本学にとって誠に遺憾な事件が発生致しました。同日までに、本学の現役学生4名、卒業生1名、退学生1名、合計6名が「大麻取締法違反容疑」で逮捕され、その内、2名の現役学生が【起訴】、1名の現役学生が【略式起訴済】、他の3名(その内、1名は現役学生)も現在拘留され取り調べを受けております。

この事件によって大変なご迷惑とご心配をおかけ致しましたことを心からお詫び申し上げます。


(上記報告の続き)

ここに本件に関する本日までの経緯と本学の取組みについてご報告申し上げます。

 本学では8月13日(月) 19:30から学生部長・事務局長・修学相談室長の3名で緊急記者会見を行い、社会に対してお詫びを申し上げると共に、再発防止、学生および関係教員の処分など、今後とるべき大学の姿勢を明らかに致しました。

 8月14日(火)、学長・事務局長・学生部長・学務部長・学務部次長・修学相談室長の6名で今後の基本的な対策スケジュールを決定致しました。

 8月15日(水)、学長・事務局長・学生部長・修学相談室長の4名で石川県警察本部を訪ね、事件の概要をご説明戴きました。

 8月16日(木)、学生部長・修学相談室長・室員3名が、起訴された2名の学生と金沢西署並びに津幡署に於いて接見し、事実確認を行いました結果、2名とも事実を認めました。
また、拘留中の学生は取り調べが継続しており接見することが出来ませんでした。

 これら一連の事実を以って、8月20日(月)に開催された厚生補導委員会(委員長:学生部長)は、起訴中の2名は【処分退学】、拘留中の1名は接見後、本人から事実を確認した上で、処分を学長に一任する決定がなされました。
 また、【略式起訴】され罰金刑が確定した学生については、8月20日(月)に本学に於いて学生部長・修学相談室長が事実関係を確認し、【処分退学】と致しました。

 8月21日(火)、教学の最高責任者である私は、学園理事長から「厳重注意」を受けました。そして、理事長の指示により学長として学生部長を始めとする、直接・間接に指導に当たった教員に対して「厳重注意」を申し渡しました。

以上の経緯を8月23日(木) 9:30から開催された臨時全学教授会で報告し、学生処分の決定がなされました。
また、10:00から全学部会を開催し、全教員に対して報告、説明を致しました。
 この度の事件は社会的に重大な事犯として受け止めなければならず、本学の建学綱領の筆頭に掲げられた「人間形成」教育を全学生および全教職員が再度強く認識し実践する必要があります。それと同時に在学生諸君や卒業生各位が損なった名誉を如何に回復するかが課題であります。このため、教員には全学生に対し、本事件に関する周知徹底と、学生指導における教員の更なる努力を求めました。

 これに先だち、8月21日に、学友会・理事会・教授会からの代表者各5名ずつで構成される「学園協議会」を緊急に議長である理事長の下に開催し、冒頭、理事長より謝罪の意が表され、私が教授会を代表し、常務理事が理事会を代表して学生代表者に対して謝罪を致しました。そして、事件の概要、並びに学園全体の今後の行動姿勢や方針について協議致しました。

 協議の結果、以下の基本方針を全会一致で確認致しました。
1.8月27日の秋学期オリエンテーションにおいて、本件に関する学長声明(メッセージ)をビデオによって公開し伝達する。
2.秋学期オリエンテーションにおいて、修学アドバイザーは「修学および生活指導について」従来に増して丁寧に解説する。
3.学友会・全学議員は秋学期オリエンテーションにおいて「学生宣言」の再確認を含め、行動姿勢を正すことを全学生に促す。

 8月27日、上記方針に基づいて秋学期オリエンテーションを実施し、全学生への周知徹底を図りました。私は学生諸君に対し、事件の説明とともに次の希望を合わせ申し述べました。

『本学は「自ら考え行動する技術者の育成」を最大の教育目標としていますが、同時に「人間形成」を建学綱領のトップに掲げると共に、各教室の前方に掲示してある「KIT IDEALS」を学園共有の価値・行動規範として明示しています。また、その隣には学生諸君が自ら採択した「学生宣言」が掲示されています。どうか皆さん、いま一度、いま申し上げました「人間形成」「KIT IDEALS」「学生宣言」の趣旨を、本日、只今から本学学生としての行動規範として再確認して戴きたく、強く希望致します。
本事件につきましては、社会から厳しい批判が多く寄せられていますが、本学と致しましては失った信頼を回復するために今後一層の努力をして参ります。
どうか在学生の皆さんは、自分を見失わず、自信を失わず、そして各自が目指す自己実現に向かって、更に研鑽を重ねられますよう心より期待致しております。』

 また、保護者の皆様方にも大変なご心配をおかけしていることから、9月1日 拯友会(保護者会)金沢地区交流会を本学において開催し、保護者の方々に対し、ご心配をおかけしたことをお詫びしました。そして事件の報告ならびに再発防止にむけての本学の取り組みについて説明し、ご理解とご協力をお願いしました。

 又、今後開催を予定しております34ヶ所の各地区交流会においても本事件に関する報告・説明を行うこととしています。

接見が許されなかった残り1名の学生との接見が9月3日に許され、事実関係の確認を行いました。
その結果、【処分退学】と致しました。

以上、現在までの経緯と取り組みについてご報告申し上げ、重ねて大変なご迷惑とご心配をおかけ致しましたことを衷心よりお詫び申し上げます。

なお、上記の報告は、2007.8.27に掲載され、2007.09.04に更新されたものを抜粋しております。
これ以降に更新されているかもしれませんので、金沢工業大学にてご確認ください。

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