青森公立大学 1億円の流用
青森公立大学の元総務課長が約1億円を不正流用していた問題で、その元総務課長が逮捕されました。
(読売新聞 /2006.07.11)(一部抜粋)青森県警青森署は11日、青森公立大学の教職員出張旅費を架空請求したとして元総務課長の田辺直容疑者(48)(同市緑)を詐欺の疑いで逮捕した。...(略)...
さて、青森市のサイトでは、2005.03.18付けの記者会見の記事がありました。
(青森市/2006.03.18)(一部抜粋)《不明金の増大》
まず、旅費から捻出した流用金の使い道のうち、いまだに不明な金額を算定いたしました結果、約9千万円から1億円の間となり、大学の調査に比べ約5千万円強の増となりました。この不明金に関しましては、元総務課長をはじめ、関係者の責任所在により応分の負担を求めるなど、早々にその具体策を検討させて参ります。
《組織的関与》
また、組織的関与でございますが、組織的に公金の流用そのものに直接関与した事実は認められませんでしたが、予算環境が整うまでとして、地方自治法上及び青森市財務規則上不可能な立替払いを組織として認めていたというものがあり、結果的にこの決定が流用金捻出のきっかけとなったともいえるものであり、今後二度とこのような対応をしないように、これまでも指示してまいりました。《流用金の管理と私的流用》
また、流用金の管理については、今回の調査により、元総務課長本人名義の口座に流用金の一部を入金し、その預金通帳から出し入れしていたことが本人の供述から判明しました。
市の調査チームが、今回の調査で発見しました通帳の具体的な支払状況について聴取した際に、明解な説明ができなかったことから、私的流用の可能性が高いということも報告を受けておりましたが、《詐欺罪での告訴》
内部的に進めておりました、詐欺罪等による告訴が昨日付で受理されたところであり、昨年の虚偽公文書作成及び同行使の告発を含め、今後は捜査機関による本格的な捜査が期待されるところであります。《関係職員の処分》
関係職員の処分内容は、お手元の資料のとおりですが、青森市職員懲戒等審査委員会が去る3月4日の第1回目をはじめ合計3回開催され、次のように結論付けられましたので本日関係職員を処分いたしました。まず、元総務課長 田邊 直 につきましては、
* 「故意又は重大な過失により、公有物品又は公金等を亡失、毀損又は盗難若しくは搾取されたもの」
* 「事務の処理を怠り又は遅延させたもの」
* 「その職の信用を失墜し又は職員の職全体の名誉を汚したもの」
* 「その他犯罪であると否とを問わず、社会通念上公務員としてふさわしくない非行のあったもの」 などこれらの理由から 懲戒免職 といたしました。
また、当時、田邊直の管理監督の地位にあった者は、その管理監督責任を理由として給料の月額10分の1を最高6月減給といたしました。
ただし、当事案の現公立大学事務局職員は、一連の対応に当たり一時の混乱を生じさせたとはいえ、田邊直の経理事務等の処理に疑念を抱き、その調査を手がけ、正常化へのきっかけとなったことは情状酌量の余地があるものと審査委員会で判断し、本日付でそのように処分いたしました。