京都大学 教員の懲戒処分-許可なく4500万円?-
先日から報道されております京都大学の教授が、大学の定める正規の手続きを行わずに研究費を民間会社から受領した件について、京都大学のホームページに経過と、この教員への処分について掲載されております。
(京都大学/2006.03.28)(抜粋)1.事案の概要
本学の教授が、平成15年9月から同17年12月までの間、以下の行為を行ったことは、国立大学法人京都大学教職員懲戒規程第3条に規定する懲戒処分の事由である「信用失墜行為」及び「その他(大学の教職員としてふさわしくない行為をしたとき。)」に該当するものであり、これらの事実を総合的に判断して、本日、京都大学教職員就業規則に基づき懲戒処分を決定した。(1)A社に対して、京都大学教授の肩書き及び顔写真が付され科学的根拠の少ないコメントを広告に使用することを許可し、これが平成16年8月30日(月曜日)の新聞朝刊の折り込み広告として配布されたことについて、同年11月11日(木曜日)に医学研究科長から文書による厳重注意を受けたにもかかわらず、その使用を停止させるための有効な措置をとらず、平成17年6月及び同年10月にいたっても同様の内容が同社のパンフレットに記載されて顧客に配布された。
(2)B社のホームページに平成17年3月頃、兼業許可を受けることなく、同社顧問として、京都大学教授の肩書き、顔写真、履歴及び業績を掲載させた。
(3)兼業先のC社から、平成16年7月8日(木曜日)に無利子で1,000万円の供与を受けた。
(4)D社からの回答によれば、同社から平成15年9月に研究開発費用として2,500万円、同16年1月に実験費用として1,000万円をそれぞれ受領したにもかかわらず、大学で定める正規の研究費受入の手続きを行わなかった。
(5)医学研究科は、平成17年6月10日(金曜日)に研究科長、同月23日(木曜日)に医学教授会が事情聴取を行い、金銭に関わる(3)、(4)の事項は重大であるので、その後も繰り返し事実を解明するため説明を求めたが、上記事情聴取において自ら述べた(3)、の(4)金銭の受領につきその確認が拒否される等、十分な回答がなされなかった。
このため、医学研究科長は、最終的に、(4)の事項に限定して、平成17年11月22日(火曜日)及び同月30日(水曜日)に業務命令により回答書及び関係書類の提出を求めたが、これにも応じなかった。
(読売新聞/2006.03.27) 京大教授4500万円受領、大学承認なく2社から
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