2005年1月18日

大学の財産 より活用可能

(朝日新聞)

大学の財産 より活用可能

◆産学連携センター副センター長  谷川 徹教授

――日本政策投資銀行出身者として、大学における産学連携の意義は。

 「大学の役割は教育、研究機関というだけでなく社会貢献もある。産学連携はその中核だ。自然科学だけではなく、文科系の知見の活用も積極的に進めたい。産業界や自治体に積極的に提言して、地域のシンクタンクをめざしたい」


――企業と連携する上での障害は。

 「国立大学は親方日の丸。社会貢献や目的実現に向けた効率的な組織運営に無関心だ。ただ、人材、知的財産を十分に使っていないので改善余地は大きい。大学の常識を社会の常識に近づけるためには、大学の構造改革が必要だ。意思決定のあり方も改革するべきだ」


――提携数を増やすことが目的化しているのでは。

 「包括連携を増やしすぎると質の低下を招く。今後は件数は控えめにして、質の維持向上、深掘りも必要だ。個別企業だけではなく、産業界全体と取り組む大型の連携も目指したい」
(2005/01/17)

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