今後の留学生政策について(文部科学省)
文部科学省は、
外国人留学生受入れの意義をはじめ今後の留学生施策について、「今後の留学生政策について」としてまとめ、公開しています。
(文部科学省/2013.08.08)(一部抜粋)本年6月に閣議決定された日本再興戦略や第2期教育振興基本計画に基づき、我が国では、「留学生30万人計画」の実現に向けて、日本の大学のグローバル化など様々な取組を行っています。このような中、我が国の国費外国人留学生制度について、事実を誤認した内容の記事等が流布されている事例が見受けられました。
ついては、改めて、外国人留学生受入れの意義をはじめ今後の留学生施策について、広く皆様に御説明させていただく必要があると考え、以下のとおりまとめました。皆様の御理解と御協力を得て、留学生交流を促進し、我が国の国際的存在感を一層高められるよう、引き続き努めてまいります。○外国人留学生の受入れについては、各国の人材育成への貢献のみならず、日本人学生の異文化交流促進等の学修環境の充実、相互交流による教育研究力の向上など大学の国際化に大きく貢献するものです。また日本文化の理解促進や国際関係の改善に資するなど国益につながる多様な意義を有します。
○このため、我が国と諸外国との国際交流を図り、相互の友好親善を促進するとともに、諸外国の人材養成に資することを目的に、昭和29年度に国費外国人留学生制度が創設されました。
○本制度では、渡航費、授業料、その他奨学金を支給しており、日本における学修活動に専念できるような支援を行っています。
○本制度で支援された外国人留学生の中には各国の大臣や国会議員、大学の学長等、活躍されている方々が多数おられます。
(例:インドネシア:内閣官房長官、国会議員、ミャンマー:教育大臣、科学技術大臣、国家計画・経済開発大臣、ベトナム:国会議員、中国:大学学長)○文部科学省としては、グローバル化等に対応する人材力の強化のため、日本再興戦略及び第2期教育振興基本計画において、外国人留学生を14万人(2012年(平成24年))から2020年(平成32年)までに30万人に倍増させることを目指しています。また、これと併せて日本人留学生を6万人(2010年(平成22年))から2020年(平成32年)までに12万人に倍増させることを目指しています。さらに、本年6月に開催されたTICAD Vにおける行動計画を踏まえ、アフリカからの留学生の受入れについても、積極的に対応していきます。
○このため、外国人留学生の受入れについては、従来の教育研究の向上や国家間の友好親善の促進に加え、世界の成長を我が国に取り込むため、重点地域を設定するなど、優秀な外国人留学生の受入れの戦略について検討し、日本の成長につながる留学生政策という観点からの取組を強化していきます。
○日本人の海外留学については、意欲と能力のある若者全員に留学機会を与え、留学生の経済的負担を軽減するための官民協力による新たな仕組みを創設することとしており、現在、その具体的な仕組みづくりについて、経済団体や民間企業等からも御意見伺いながら、取り組んでいます。