2012年10月10日

島根県立大学 大学祭での男装女装コンテストが開催中止

島根県立大学は、
性同一性障害者への配慮が足りなかったとして、大学祭での男装女装コンテストを開催中止にしたようです。

(島根県立大学/2012.10.09)(一部抜粋)

第13回海遊祭の男装女装コンテスト開催中止について(学長コメント)

10 月 7 日(日)・8 日(月)の両日に開催された島根県立大学浜田キャンパス第13 回海遊祭の初日に「Mr.美女&Ms.美男コンテスト」という男装女装コンテストが予定されていました。
このコンテストは平成 20 年度から毎年続いている企画で、主催者の海遊祭実行委員会(学生で構成)が運営し、ファッションを中心とした審査を観客にしてもらう内容でした。
開催前日の 10 月 6 日(土)に性同一性障害の支援団体から「性同一性障害者への配慮が念頭になく、開催すれば心と体の性が一致しない人を蔑視することを意味する」と指摘があり、海遊祭実行委員会は関係者と協議の結果「配慮が足りなかった」としてコンテストの中止を決定しました。
平成 15 年 7 月、「性同一性障害者の性別の取扱いの特例に関する法律」が公布され、平成 16 年 7 月から施行されました。これによって、性同一性障害の方々の人権が尊重される社会に前進しましたが、そのことに対する理解が十分でないため、性同一性障害の方々は差別や偏見の眼差しで見られることが多く、就職や住宅を借りる際や銀行などの窓口の応対など社会生活を送る上で様々な困難に直面されています。
人権を尊重するよう学生に対し教育指導していくべき立場にある大学が、学生が主催・運営している企画とはいえ、5 年間も看過していたことについては誠に遺憾であります。
大学としては、今後、性同一性障害の方々が直面する生活上の困難や差別解消への取組などを改めて学ぶともに、偏見や差別の解消を目指すため、学生及び教職員に対する啓発に取り組みます。

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