2009年11月26日

9大学の総長が共同声明「大学の研究力と学術の未来を憂う」

北海道大学、東北大学、東京大学、名古屋大学、京都大学、大阪大学、九州大学と早稲田大学、慶應義塾大学の9大学の総長は、「大学の研究力と学術の未来を憂う」と題する共同声明を発表しています。

(東京大学/2009.11.24)(一部抜粋)

【共同声明】大学の研究力と学術の未来を憂う -国力基盤衰退の轍を踏まないために-

学術は、国家としての尊厳の維持に欠くべからざるものであり、日本の国力基盤を支える科学技術の源泉です。とりわけ基礎研究の中心的担い手である大学の果たすべき役割や使命は益々重要となっています。世界的な教訓として、大学の発展が国富をもたらし、人類文明の高度化に寄与してきたこと、逆に大学の弱体化が国力基盤の劣化を招いた例は枚挙に暇がありません。
...(略)...
私たちは、科学技術立国によってこそ日本の未来が開けるものと信じています。激しい競争の中で、世界の知の頂点を目指すことを放擲するならば、日本の発展はありえません。幅広い国民からの声に耳を傾けつつ、大学界との密接な「対話」により、国の将来を誤らない政治的判断が下されると期待しています。政府関係者におかれましては、下記各事項の重要性をご理解いただき、国家百年、人類社会への日本の役割と責任を視野に入れ、学術政策の推進に当たられることを切に願うものであります。

1.公的投資の明確な目標設定と継続的な拡充
2.研究者の自由な発想を尊重した投資の強化
3.大学の基盤的経費の充実と新たな枠組みづくり
4.若手研究者への支援
5.政策決定過程における大学界との「対話」の重視

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