2009年7月 8日

徹底的に投資を科学する(HCアセットマネジメント株式会社)

HCアセットマネジメント株式会社のサイトに、大学の資金運用に関する記事がありましたのでご紹介いたします。

(HCアセットマネジメント株式会社/2009.04.16)(一部抜粋)

徹底的に投資を科学する
- 根本的に問い直されなければならない課題 -

...(略)...米国大学財団モデルは、もちろん、各大学により違うのでしょうが、規模の大きな財団の例を一般化していうならば、専門の投資オフィスを持っていることに特色があります。これは資産運用のプロの集団です。しかも、大きな財団では、中堅の投資顧問会社と変わらない規模になっています。イェール大学の財団は米国最大規模(昨年6月で2兆円を超えています)ですが、ここの投資オフィスは22名(昨年6月時点)の投資のプロで構成されています。トップの CIO(Chief Investment Officer)は、かの有名なデイビッド・スウェンセン(David F. Swensen)です。スウェンセンの著書Pioneering Portfolio Management(初版が2000年、今年の1月に改訂版が出ました)は、大学財団に限らず、広く、資産運用業界でバイブルのように読まれています。

投資オフィスの上には、最高意思決定機関としての投資コミッティーがおかれます。このコミッティーは、幅広く大学の外から専門家を入れています。イェール大学では、少なくとも3名を大学内部から出すとされていますが、現状14名のメンバーは、主として資産運用業界のトップクラスの人で構成されています。コミッティーは、最上位にあるとはいえ、意思決定機関というよりも、監視監督機関に近いものです。ここで決められることは、投資目的、投資ガイドライン、投資基準のような抽象的なことです。具体的な資産配分の上下限や各資産内部での投資方針などについては、チェック・確認するという監視監督的機能にとどまります。つまり、専門家による外部監視を前提にして、執行機関としての投資オフィスへの広範な権限委譲が行われているのです。この明確な責任の区分、大胆な権限委譲が、財団モデルの特色です。...(略)...


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