2008年4月17日

立命館大学 生命科学部において特別転籍-定員の1.4倍を越えたため

立命館大学は、
生命科学部の入学者が定員の1.4倍を越えたため他学部への転籍を募集していました。

なお、以前から別学部においても行っていたようです。

(定員の1.4倍を越えると、その学部に対しては補助金が交付されないため)

(立命館大学/2008.04.16)(抜粋)

2008年度生命科学部における特別転籍についての考え方と今後の対応について

 このたび立命館大学において実施いたしました特別転籍に対し、「私学助成との関係で疑念がある、生命科学部以外の学生が対象とならないことなどの不公平感がある」などの社会的なご批判をいただきました。また、4月15日には文部科学省、日本私立学校振興・共済事業団から事情聴取を受けました。
 これらのご批判を踏まえまして、4月15日、16日の常任理事会において、教育・研究機関である大学として社会的な説明責任を果たす必要から、生命科学部における特別転籍についての考え方と今後の対応について決定し、これを受けて、本日、川口清史学長が記者会見を行いました。
 記者会見で説明いたしました内容は下記の通りです。
立命館大学は、教育機関としての社会的責務を一層深く自覚し、社会的説明責任という観点を強くもって、今後とも、教育・研究の創造にむけて、より一層の努力を重ねていく所存です。

  ■2008年度生命科学部新入生を対象として実施した特別転籍についての基本的考え方と今後の対応について■

 今回の特別転籍に対し、私学助成との関係で疑念がある、生命科学部以外の学生が対象とならないことなどの不公平感があるなどの厳しい指摘を受けました。本学では、この指摘を真摯に受け止め、昨日夜に緊急の常任理事会を招集し、今後、特別転籍を実施しないことを決定しました。この決定は、教育研究を通じて人材の育成と社会の発展に貢献することを使命とする教育機関である本学が、学生に不公平感を持たせることはあってはならないという判断に基づくものです。また、私学助成が不交付にならないことのみが目的であるという疑念を抱かせる措置を続けることはできないと考えました。このような疑念をもたれるような措置を行ってきたことは、大変遺憾であり、深くお詫び致します。

 生命科学部は、今年4月に開設した新設の学部ですが、9000名を超える志願を頂くことができました。合格発表に当たっては慎重に判定を致しましたが、入学手続率の見通しの甘さもあって、結果的には定員の1.4倍を上回る入学手続者数となりました。本学では、国から私立大学に交付される私学助成は、教育の質の向上とそれを支える基本的教育条件を整備する上できわめて重要な役割を果たしていると考え、私学助成が交付される学生数を教育条件の保障を担保する指標のひとつとして認識してきました。このような中で、特別転籍は、学部等の設置認可申請の基準に抵触することや私学助成の不交付を回避しつつ、各学部の教育条件を保障するものとして行ってきたものです。具体的には、これらの基準を上回る入学手続者数となった場合、クラス規模や教員体制、教室条件など最低限の教育条件を保障することが困難になる恐れがあります。こうした事態が生じないように、クラス数増加や新たな担当教員の確保、教室条件の工夫などを短期間の間で行ってきました。さらに、他の学部等で学ぶことを希望する学生がいる場合は、その希望を踏まえて特別転籍を行ってきました。

 本学では、1993年度の国際関係学部および文学部哲学科、1994年度の理工学部、1999年度の政策科学部においても特別転籍を実施しています。特別転籍にあたっては、本人の希望を前提に、その勉学意欲や学習目的などを関係する学部で慎重に審査した上で転籍の可否を決定してきました。しかし、入学直後に転籍を実施していることや生命科学部のみで実施したことについては、不公平感をぬぐうことは困難であると言わざるを得ません。
本学は、本日の常任理事会において、特別転籍に関わる事実経過の確認と検証を行うために、外部の有識者を委員長とする「特別転籍に関する検証委員会」を設置することを決定しました。また、今回の問題を教訓とし、教育機関としての社会的責務を一層深く自覚し、社会的説明責任という観点を強くもって、今後とも、教育・研究の創造にむけて、より一層の努力を重ねていく所存です。

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コメント[2]

そもそも,定員とは何でしょう?
入学手続率を読み間違ったとありますが,何倍を目途にしたのか・・・
推測するに,1.4倍だとしか考えられませんが,これは1倍にするべきものではないでしょうか
立命館は定員の1.4倍が本音の定員と考えているように感じます。

このことについて,記者会見の席で質問は出なかったのかな・・・

私大経常費補助の一般補助は1.4倍未満なら満額出ますというわけではなく、入学定員100%を頂点としてかなり強い調整がかかります。

参考:私学事業団のホームページ
http://www.shigaku.go.jp/s_hojo.htm
の一般補助の別表5ですね。
私大助成で、一般補助の割合は減っているとはいえ大きいですから、1.4倍を目標に学生を取る…のは大学にとって得策とは言えないでしょう。必要経費に比べ、よほど多額の学費を取っているなら別ですが。
歩留まりを読むのは本当に難しいということでしょうね。

※国立もこういうシステム、今年から入れますよね。私学みたいにゼロにすることはないのでしょうが…。

ただ、取り組みに応じて出る特別補助は一般補助が出れば出るはずで、ゼロか所要額のどちらかということになり、そこの違いは大きいといえますのでそれ(一般補助ゼロ)を避けたいというのはまあ理解できるかなと。