2007年11月 6日

学士課程教育の再構築に向けて(審議経過報告)

中央教育審議会の大学分科会制度・教育部会「学士課程教育の在り方に関する小委員会」から
審議結果をまとめた「学士課程教育の再構築に向けて(審議経過報告)」が出されています。

ここでは第3章「改革の具体的な方策」の第4節「教職員の職能開発」の一部をご紹介しておこうと思います。

(文部科学省/2007.09.18)(一部抜粋)

学士課程教育の再構築に向けて(審議経過報告)

(職員の職能開発)
○職員については、大学の管理運営に携わったり、教員の教育研究活動を支援したりするなどの重要な役割を担っている。職員の大学における位置づけ、教員との関係については、国公私立それぞれに状況の相違があるが、大学経営をめぐる課題が高度化・複雑化する中、職員の職能開発(スタッフ・ディベロップメント(SD)は益々重要となってきている。教員一人当たりの職員数が低下していく傾向にあることも、個々の職員の質を高めていく必要性を一層大きなものとしている。職員の間でも、学会や職能団体の発足など、職能開発に向けた機運が高まりつつある。

○高度化・複雑化する課題に対応していく職員として一般的に求められる資質・能力としては、例えば、コミュニケーション能力、戦略的な企画能力やマネジメント能力、複数の業務領域での知見(総務、財務、人事、企画、教務、研究、社会連携、生涯学習など)、大学問題に関する基礎的な知識・理解などが一般的に求められる。
 その上で、新たな職員業務として需要が生じてきているものとしては、例えば、教育方法の改革の実践を支える人材(例えば、インストラクショナル・デザイナーなど、)研究コーディネーター、学生生活支援ソーシャルワーカー、インスティテューショナル・リサーチャー(学生を含む大学の諸活動に関する調査データを収集・分析する職員)などがある。
 さらに、財務や教務などの伝統的な業務領域においても、期待される内容・水準は大きく変化しつつある。

○専門性を備えた職員、アドミニストレーターを養成していくためには、大学としてFDと同様、SDの場や機会の充実に努めていくことが必要である。一方で、SDについても、単独の大学があらゆる職能開発のニーズに対応していくことは困難となってきている。SDの推進に向けた環境整備を、FDと並ぶ重要な政策課題の一つとして位置づけるべき時機を迎えていると考える。


なお、<改革の方策>の箇所には以下のように記載されています。


【大学の取組】

◆教員と協働する専門性の高い職員の育成に向け、SDの機会と場を充実する。

学内でSDの充実を図るとともに、職員の自己啓発(例えば、関連する学会活動や研究会への参加、大学院での学習など)の努力を積極的に奨励・支援するとともに、職能開発の成果を適切に評価する。


【国による支援・取組】

◆優れたFD・SD活動等を行う大学に対して支援するとともに、それらの取組に関する情報提供を行う。

◆SDの推進に関わる関係団体と連携して、検定制度やSDプログラムの在り方を含め、SDを推進する方策を検討する。

※職員に関する一部分のみ抜粋しております。詳しくは学士課程教育の再構築に向けて(審議経過報告)をご覧ください。

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