立命館大学 授業時間数が
立命館大学において、
「経営学特殊講義(会計士サポートプログラム)」という講義で単位認定に必要な授業時間数を満たしていなかったにもかかわらず、単位認定していたということが発覚いたしました。
(立命館大学/2007.04.09)(一部抜粋)経営学部開設科目「経営学特殊講義(会計士サポートプログラム)」が
単位認定に必要な授業時間数を満たしていなかったことに関する
大学の責任と改善課題についてはじめに
この度、2006年度「経営学特殊講義(会計士サポートプログラム)」が、単位認定に必要な授業時間数を満たす授業実態がないことが明らかになりました。また、この実態は同科目が設置された2002年度から継続しているとともに、同科目の前身であり、1998年度に設置された「会計学特論Ⅱ」においても同様の実態があったことが判明しました。
今回の事態は、大学教育にかかわる重大な問題であり、大学として教育の基本的事項が遵守されていなかったことを重く受けとめるとともに、学部・教学機関への指導責任を痛感しております。受講していた学生のみならず、高等教育への社会の期待に背く事態であり、同科目を受講していた学生に深く謝罪し、以下のように、大学の社会的責務を果たす見地から、教学の充実にむけた取り組みをすすめて参ります。
1.経過と問題点 経営学部では、学部が育成する学生の想定進路の一つとして、公認会計士の育成を掲げ、難関分野を目指す学生のキャリア形成を支援するために、学生の自学自習と到達度評価を中心としたインディペンデント・スタディ型科目として、「会計学特論Ⅱ」(1998年度から2001年度まで開講)および、「経営学特殊講義(会計士サポートプログラム)」(2002年度から2006年度まで開講)を開発し、授業をおこなってきました。 これは、本学が「豊かな個性」を涵養させるために取り組んできた、新しい学びのスタイル構築の一環をなすものでした。たとえば、インターンシップ教育やコ・オープ型教育、到達度評価型科目、フィールドスタディやインディペンデント・スタディという実習型科目、ピアエデュケーションによるES制度導入(学生が学生に教えることを補助することで得られる学習効果を期待した制度)などと多様に展開されてきています。こうした科目群は、今後とも強化していきたい領域であり、「座学」だけではない「アクティブな学び」、「キャリア形成に資する学び」、「自主性を育み応用力を育てる学び」をさらに充実させるという観点から取り組まれてきたものです。 しかし、今回二つの科目を精査したところ、年度や担当者によって違いはあるものの、セメスターに1~5回程度の授業と、必要に応じて一部の学生に面接指導が行われているにとどまり、単位認定に必要な授業時間数が確保されていませんでした。 また、本科目においては、受講生に学修状況等に関するレポートの提出を求めていましたがその内容は、2006年度を例に見ると、「学習内容に関するレポート」として実施されており、中間段階では公認会計士を志望する理由とそれに向けた学習計画、期末段階では学習計画の到達点と今後学習を進める上での課題や反省点などが、課題として設定されていました。レポートを提出させる目的は、事前に学生が自学自習しようと設定した目標や計画と事後の成果報告を突き合わせることにあり、自学自習を管理することを基本的な目的として実施されていました。しかし、この様な授業運営は、講義としては適切なものではありませんでした。 以上のような実態を踏まて、同科目は単位認定に必要な要件を満たしていなかったと判断致しました。2.経営学部としての対応
単位認定に必要な時間数を満たす授業実態がなかったことを踏まえて、既に受講した学生(うち在学生は101名)に対して、事情説明をおこない理解を求めた上で、以下の補習措置を講じます。1)在学生に対する補習措置
これまでに「経営学特殊講義(会計士サポートプログラム)A~F」を受講し、単位認定された在校生については、既に認定された科目に相当する「経営学特殊講義(公認会計士講座Ⅰ~Ⅵ)」(2007年度より開講)を、授業を補習する目的で受講させます。ただし、日本商工会議所簿記検定等に合格、または今後合格した場合は、上記科目の受講を免除します。
2)卒業生に対する補習措置
2006年度以前に卒業した者については、本件が学生の責めに帰すべきものではないことから、今回の事態を丁寧に説明して理解を得るとともに、単位を取り消さず、卒業も取り消さないこととします。なお、卒業生が補習措置としての科目履修を求める場合は、「経営学特殊講義(公認会計士講座Ⅰ~ Ⅵ)」の科目履修を特別に認めます(この場合、聴講料は徴収しません)。...(以下略)...