2005年5月 5日

高麗大学の幹部が9人辞任

なんだか、大変そうですねぇー。
「お金で学位」を渡すという考えはわかるのですが、
あくまで、イベントとしての学位授与だと思いますから、
学生もそこまで過激にならなくてもよかったんじゃないかな、と思います。

(朝鮮日報)

李健熙会長を招待し、恥をかかせた高麗大生の無礼

 高麗(コリョ)大学の李健熙(イ・ゴンヒ)サムスングループ会長・名誉博士号授与式で一部の学生が物理的反発をするなどの騒ぎを起こしたのは、決してほめられた行為ではない。このため、学位授与式は当初予定されていた大講堂から財団理事長室に場所を移さなければならなかった。この日の主人公である李会長は祝賀パーティーへの参加を取り消し、後門から退場したという。この騒ぎにより高麗大学の副総長以下の処長9人が全員辞任するという後遺症まで発生している。

 李会長に対する名誉博士学位の授与は高麗大学側が先に提案したものだという。サムスンが高麗大学開校100周年を迎え、記念館の建設費用として418億ウォンを支援したことに対する感謝の意味だった。式場の前をふさいだ学生たちは、サムスンが労働組合結成を妨害しているという抗議と共に、カネで学位を渡す“学位商売”には反対だということを集団行動の理由として掲げた。

 しかし普通の人の一般的な常識では学生たちのこのような乱暴な行動には呆れるほかない。まず、知識人として持つべき基本的な礼儀もないといえる。高麗大学の立場からは、李会長は大学に莫大な寄付をしたありがたい人であり、この日は高麗大学の“お客様”だった。

 先進国でも大学に財政的に大きな寄与をした人には大学が名誉学位で応えるのが慣例だ。また、サムスングループは昨年、527億ドルを輸出し、韓国全体の輸出の20.7%を占めたほか、半導体、携帯電話、LCD分野でサムスンの活躍は韓国の国家ブランドの価値を高めている。にもかかわらず、大学と考え方が違うからといって、大学が招待した客にこのような恥さらしな姿を見せたのは常識を失った行動だった。万一、大学の決定に承服できないのなら、式場周辺にピケットライン(picket line)を作り、自分たちの意志を十分に表現することもできたはずだ。

 もちろん、無労組経営と違法相続をめぐる論争など、サムスンに“影”があるのも事実だ。国家経済に占めるサムスンの比重があまりにも肥大であることに対し、懸念の声もある。このような論争を離れ、反対の意志を秩序を持って表示する「節度の常識」さえ知らない学生たちが、今後、国の重要な位置を担うことになった時、自分の考えと違う人は無条件に敵に仕立て上げ、物理的・精神的迫害を加えることを当然視する人になるのではないか心配になる。
(2005/05/03)

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